作曲家ベートーベンが弦楽四重奏曲「大フーガ」をピアノ連弾のために書き直した「大フーガ変ロ長調(作品134)」の自筆楽譜が1日、英国ロンドンのオークション会社大手サザビーズで競売にかけられ、100万ポンド(約2億800万円)で落札された。

電話入札した落札者の詳細は明らかになっていない。支払金額はサザビーズへの手数料を含めると、112万8000万ポンド(約2億3400万円)となる。
ベートーベンの直筆とされる計80枚の楽譜は、今年7月に米フィラデルフィア郊外にあるパーマー神学校の地下室で、古文書を整理していた女性職員が発見したもの。1890年に競売にかけられた後、行方が分からなくなっていた。
見つかった楽譜は、内容が難解だとされた弦楽四重奏曲の終章「大フーガ」を、ベートーベン自身がピアノ連弾のために書き直したものだと見られている。楽譜には黒、茶色のインクの他に鉛筆、赤のクレヨンで、何度も削除や訂正、加筆した跡がある。