渡哲也(63)主演のドラマ「熟年離婚」が話題になっている。
仕事一筋に生きてきた幸太郎(渡哲也)が60歳の定年退職を迎えた日、35年間連れ添った妻・洋子(松坂慶子)に「自立して第2の人生を歩みたい」と離婚を宣言されて物語はスタート。平均視聴率は第1話から18・7%と、同時間帯の他番組を圧倒。第5話までほぼ右肩上がりで、50歳以上の女性の平均視聴率は常に20%を超えている。
これまで連ドラを見ていなかった層が飛びついた格好だ。番組ホームページにはこの世代を中心に書き込みが多く寄せられ、14日現在で約500件。「私も下の娘が大学を卒業したら離婚します」など生々しい内容が目立ち、テレビ朝日も「これほどの反響があるとは思っていなかった」(大川武宏プロデューサー)と驚きを隠せない。
その現象には、ライバル局の村上光一フジテレビ社長も定例会見で「熟年離婚の視聴率に、うちのドラマ担当者はショックを受けていた」と話すほど。多くの放送関係者が「今後、団塊の世代を狙った作品は増える」と話す。
エプロンを着けて台所に立つなど、渡がこれまでにない役柄を演じていることも人気の秘密。20%超えを果たした第5話では洋子の用意した離婚届についに判を押し、視聴者をハラハラさせた。
大川プロデューサーは「決して離婚を推奨しているドラマではない」と説明。ラストについては「ハッピーエンドにしたい。熟年世代のハッピーエンドとは何なのか、模索中」と話した。