ルイベは鮭(または鱒)を使った北海道の郷土料理。
生の鮭をいったん冷凍し、その身を刺身のように薄く切ったもの。塩鮭は使わない。 切った後とくに解凍させずにそのままわさび醤油などで食べるのが普通である。凍った鮭の身のシャクシャクという独特の風味がある。
語源はアイヌ語である。「ル」は「溶かす」、「イベ」は「食べ物」を意味し、「溶かして食べるもの」ということになる。この「溶かす」には「凍らせたもの」に対する定義はないが、北海道という土地柄、保存方法としての冷凍以外には考えられないと思われる。
冷凍する理由は鮭独特の匂いを抑えるためと、生のままの鮭には寄生虫がいるため、一旦冷凍することでこれを死滅させるためである。副作用として、冷凍したときに水分が抜けていく過程で脂も落ち鮭独特の脂が感じにくくなるが、その分鮭自体の風味が増すともいわれている。